行政書士試験合格のためには、自分に合った問題集や参考書を見つけることはとても重要です。私が書籍を選ぶ決め手はズバリ『他の合格者がオススメしていたから』でした。そして実際にそれらの書籍を使ってみて分かったことは、『やはりオススメされる本にはそれなりの理由があるんだなあ』ということです。これから本記事で紹介する書籍は、他の多くの合格者の方々もオススメしている有名な本ばかりですので、過去問集・参考書選びで悩んでいる受験生はぜひ本記事を参考に検討してみて下さい。
また記事の後半では、参考書を購入する際の注意点や、判例集を購入すべきかどうかについても記載しています。
行政書士試験の合格者がオススメする過去問題集・参考書を5つ紹介
私は通信講座『フォーサイト』を4月から受講していましたが、飽きやすい性格の私は、フォーサイトの過去問を3周ほど終わらせた段階で、徐々に勉強に対するモチベーションが下がってしまいました。どうにかモチベーションを上げたいなと思い、試しに新しい本でも買ってみるかということで、過去問や参考書について色々なSNSを調査し始めました。他の受験生のTwitterやインスタグラム、YouTubeやブログなど多くの情報収集をしました。これから紹介する書籍はそれらのSNSでも特に多くの方が紹介していた書籍です。そして私も実際に購入して使ってみました。今となってはこれらの書籍があったからこそ、本試験までモチベーションを保ち、自信をもって本番に臨むことができたと考えています。
では感謝の気持ちも込めて、早速紹介していきます。
【合格革命】肢別過去問集(早稲田経営出版) ¥3,850
受験生なら誰もが知っているであろう肢別過去問集。特に独学の行政書士受験生にとっては必携の1冊です。一問一答式でテンポよく学習できるため、私も本試験ぎりぎりまでこの肢別過去問集を回していました。私が受験生時代よく視聴していたYouTubeの先生も激推ししています。解説までしっかり理解することで合格レベルまで持っていくことができると思います。
個人的には問題文のアンダーラインはいらないかなとも思いますが、そのアンダーラインを意識せずに学習することをオススメします。
ウォーク問過去問題集①(LEC東京リーガルマインド)¥2,860
過去10年分の過去問を項目別に学習できる過去問集。肢別過去問は1問1答式なのに対して、こちらは本試験同様の5肢択一なので、本試験の形式に慣れるためにも必要な1冊です。問題別に回答率、重要度が分かるため、メリハリをつけて学習することが可能です。解説もしっかりしていてオススメです。
ケータイ行政書士ミニマム六法(三省堂) ¥1,760
合格するためには正確な条文知識は必須です。特に憲法・行政法は条文を正確に覚えておくことが、紛らわしい肢を切るために必要となります。また記述問題を解くためには、条文の言い回しに慣れておくことが高得点を取る秘訣です。こちらのミニマム六法は、行政書士試験対策のために必要な条文に絞っているため、とても使い勝手が良いです。また条文のカッコ書きを備考欄に飛ばすなど、読みやすいように配慮してあるのもオススメする理由です。
ただし、条文を絞りすぎていて、必要な条文が載っていないということがありました。私はそういう場合、自分で条文をネットなどで調べ、ノートに書き出していました。自分で調べて手書きすることで、印象には残りやすくなるので、逆に良かったです。
民法・行政法解法スキル完全マスター(伊藤塾) ¥2,420
特にオススメする1冊です。私は受験生時代、テキストでの学習を一通り完了させ、過去問を何度か回していましたが、模試の点数が伸びずに悩んでいました。過去問と同じ論点でも、模試で問われ方が少し違うだけで対応できず、不安MAXでした。
そんな時に出会ったのがこの本です。本書はテキスト(インプット)と、過去問(アウトプット)を繋ぐ架け橋的な役割を果たしており、①問題を解く思考回路や、②注目すべきキーワードなどが記載してあります。今までの自分の曖昧な知識が整理されるので、点数が伸びずに悩んていた私にはピッタリの参考書でした。表などを使った説明の部分と、例題のバランスも丁度よく、どんどん読み進めることができました。
民法と行政法は、行政書士試験では避けて通れない科目ですので、民法と行政法を得意科目にするためにも、本書で『解法スキル』を学ぶことをオススメします。
新スーパー過去問ゼミ7 民法Ⅰ、Ⅱ(実務教育出版) 各¥2,090
私は試験科目の中で、民法がどうしても苦手でした。問題文を読んでもイメージがつかず、問題を解く時間ばかりかかって、結局間違えてしまうという状況でした。
そんな時に民法を基礎から学べる、こちらの通称『スー過去』に出会いました。スー過去は、解説がものすごくしっかりしていて読んだだけで理解できるところが民法の初学者に丁度良い難易度だと感じました。
また大手予備校の調査結果によると、行政書士試験の民法は、今までの行政書士試験の過去問では出題されていない範囲からの出題も多く、行政書士試験の過去問を回すだけでは不十分だと言われています。
そんな中このスー過去は、もともと公務員試験対策用のテキストなので、行政書士試験の過去問では出題されていないような問題にも触れることができます。
ちなみに私は最初に民法Ⅰを購入しましたが、とても分かりやすかったので民法Ⅱも追加で購入し、何度も回しました。
合格するために書籍はなるべく増やさない
ここまで、5冊のオススメの過去問・参考書を紹介してきました。しかしいくら良い問題集や参考書を購入したとしても、その内容を覚えないことには合格には届きません。中にはこれらの書籍を購入しただけで満足してしまう受験生もいるかも知れませんが、私は最低でも3回は繰り返さないと本質までは理解できないと思っています。肢別過去問に関しては私は9回繰り返しました。本試験までに自分に残された時間をある程度逆算して、最低でも3回繰り返しできる量の書籍を購入するようにして下さい。
判例集は必要か?→結論:不要です。
行政書士試験には判例に関する問題も多く出題されます。そのため、判例集の購入を検討している受験生もいると思います。私も受験生時代、判例に関する知識が足りないのではと不安になり、判例集を購入しました。しかし、判例集は実際にはあまり使用しませんでした。その理由は、
①大事な判例はテキストや解説に載っている
②ボリュームが多すぎる
③難しくて眠くなる
の3つです。確かに色々な判例を知っていることは大切だと思います。しかし、大切な判例はテキストにも載っています。最短での合格を目指している法律初学者にとって、判例の難しい文章で脳の容量を使ってしまうことや、判例を解読するための時間を費やしてしまうのは大変もったいないと思います。判例については必要最小限の学習にとどめ、わざわざ判例集を購入してまで学習しなくても良いと考えています。
判例集を買うならこれ
みんなが欲しかった!行政書士の判例集(TAC行政書士講座)
価格:¥3,080
もしも学習に余裕がある方で判例集を購入する場合には、こちらの判例集がオススメです。行政書士試験において大切な判例は網羅されていますし、巻末に索引があり必要な判例が見つけやすいためです。また、各判例ごとに簡単な〇×問題もあるため、ちゃんと理解しているかの確認にもなります。
まとめ
今回は、私が行政書士の試験勉強で使っていた参考書や過去問集を5冊紹介しました。どれも有名な本ばかりということで、それぞれの本で多くの受験生に選ばれるだけの理由があります。もしも書店などで見かけた際には、自分に合うかどうかぜひ手に取って確認してみて下さい。なお、書籍の購入については、大量に買いすぎて消化不良にならないように、繰り返し学習できるだけの本を購入するようにしましょう。